2022年3月7日月曜日

小5「隣国ウクライナ情勢について」(2022.03.05)

終業式も近づく5年生の授業を参観しました。
当日は先生の考案で、「今のウクライナ情勢について」を教科書の授業単元『アンパンマンの勇気』や『想像力のスイッチを入れよう』に紐づけての4時間の特別な授業が行われました。この学年は二学期末の学習発表会でデジタル紙芝居『アンパンマンの勇気』を発表し、その単元に「正義の戦争なんか無い」という一節があります。
授業はプロジェクターを介し、発信元がはっきりしているニュース動画を利用して進められました。
まずはNATOの歴史をわかりやすく説明したものをみんなで閲覧しました。
専門的な言葉が多く日本語音声の聞き取りが難しいような印象を受けましたが、ビデオを止めて先生の補足や、噛み砕いた説明が加わり、児童たちは始終集中して聞き入っている姿が印象的でした。

また、児童が積極的に、質問や個人の見解を投げかけるなど活発な授業展開にとても驚かされたと同時に、児童たちのウクライナ情勢に対する知りたい姿勢がとても強いことに感心しました。ニュースを耳にし、漠然と不安な気持ちを抱いている児童たちが理解を深め、またそこから考え、意見を持ち、先生、友だちの意見にも耳を傾けるとても意味のあるものでした。
特に、ウクライナとロシアの両親を持つ日本在住の女性の動画では、児童自身も日本とハンガリー、または他国のダブルである、という似たような境遇が生み出すリアリティを感じました。

ただこの状況を悲しむ、同情するだけでなく、そこからどう考え、何を学び、自分たちに何ができるのかを考える児童たちは、国語学習に加え、その人間性も成長できる頼もしい存在であると思いました。
(運営委・教員庶務寄稿)